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他山の石
丸明の偽装問題における社長の姿を見ていて、「なぜこの人が経営してきた会社が、長い間に渡って成長を遂げてきたのだろう」と思った。しかも、ワンマン経営だったというではないか。

事件が発覚してからの経緯と社長のコメントを見る限り、経営者としての資質が無いようにみえる。
社員への責任転嫁、虚言。もちろん偽装そのものが悪いことなのだけれど。
会社の経営ってなんなのだろうね。

会社も『社会の公器』といえる。
商品やサービスを一部とはいえ、国民に提供するのだから。
そして、国民の一部を社員やパート、アルバイトとして雇用しているのだから。
”社会を裏切った”という意味では、偽装の罪は重い。私見にすぎないが、粉飾決算などよりも厳罰に処すべきではないかと思う。

「対岸の火事」と「他山の石」という二つのことわざがある。
「対岸の火事」は、川向うの火事は、自分に被害が及ばない安全な状態にあることから、自分には関係がなく、なんの被害もないことを意味する。
「他山の石」は、ほかの山から出た石のことで、自分の修養の助けとなる他人の言葉や行いを意味する。

様々な偽装がメディアをにぎわしている中で、丸明の社長にとって全てが「対岸の火事」だったのだろうか。
それとも、偽装が習慣化してしまい、罪悪感がマヒしてしまったのだろうか。罪悪感そのものが元々なかったのだろうか。

会社の経営には苦言を与えてくれる人が必要だ。
株式を公開している会社には一般株主がいる。社外役員もいる。
しかし、一般の企業には社外から苦言を与えてくれる人がいない。
ワンマン経営は危険だ。
苦言を呈してくれる人を近くにおかなければ。
自分と考えが違う人が「他山の石」だと思う。
とかく煙たい存在かもしれないが、安全弁の役割を果たすだろうし、自分の向上にもつながる。

会社ではなくても個人にも当てはまるよね。

あなたの「他山の石」は誰ですか?

「親の小言と冷酒はあとで効く」なんていうことわざもあります。



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