自暴自棄5

『５．花をたむけ祈る姿。』

事件後に設けられた祭壇に花がたむけられ、多くの老若男女が被害者の冥福を祈る姿がテレビ画面を通して見ることができる。

「日本はまだ大丈夫だ」と感じさせられる姿だ。

人の痛みがわかり、その痛みを和らげようとする行動をとることができる。
なんと自然で、人間らしい姿ではないか。

祈る人達にも個人的な問題や不安があるであろうに、そのことよりも被害者の痛みに心を向ける。
心を騒がせる感情に、愛が打ち勝っている姿ではないかな。

容疑者に欠けていたものが多くあるようだが、愛が最も欠けているように感じる。
「彼女が欲しい」というのは、愛する対象を求めるというよりも、愛してくれる誰かが欲しいと欲求なのではないか。
よく言われる「与える愛」ではなく、「奪う愛」の対象が欲しかったように思う。

周りの人に言葉をかけてみよう。笑顔を投げかけてみよう。関心を持ってみよう。
少しは世の中が良くなるのではないかな。
少しは世の中が良いように見えてくるのではないかな。

孤独な人がたくさんいるから。

『こういうわけで、いつまでも残るものは信仰と希望と愛です。その中で一番すぐれているのは愛です。」　新約聖書　コリント人への手紙Ⅰから　

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