自暴自棄４

『４．いつものとおりに、両親を引きずり出すメディアのありかた。』
について考えてみたい。

現在のメディアのありかたが、少しおかしい。
事件があると毎度のように「責任者への追及は報道の義務」といわんばかりの勢いで、質問とフラッシュを事件の親族にあびせる。
それは、加害者側だけではなく、被害者側へも同様のことが起きている。
無神経すぎると思う。
そして傲慢すぎると思う。

メディアは、世論を左右する力があるとともに、その行動が一般の人たちへの行動規範になっていることに気がついているはずだ。
少しも襟を正そうとしない。
報道の自由をかざした暴力といっては言い過ぎだろうか。

松本サリン事件の時、カイワレ大根のO157事件の時、そして数々の殺傷事件の時に、メディアは報道する立場であるべきだったのに追及する立場をとってきた。
追及は、警察や検察の仕事。
メディアは、報道する立場だ。その報道に意見を交えるのであれば、その責任を負うべきだ。

事件の渦中にある人に対して無神経な質問を投げかけるのは、もうやめてもらいたい。
人を気遣う報道姿勢を持って欲しい。

被害者は、もちろん気の毒な立場だが、メディアは気の毒の輪を広げている。
事件の解決とはほど遠い行動だ。

繰り返すが、メディアの影響は世論にとどまらない。
無神経な報道姿勢が、多くの人の規範となり、その人の無神経な行動のバックボーンになっている。

改めなさい、メディア。
この国のためを思うのであれば。

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